パーフェクトヒューマン(漫画)ネタバレ 第2話 高橋一仁
18歳の世良優人は、帝都大学主席合格の優秀な頭脳、そして彗星のようにボクシング界に現れた天才ボクサーとして世間から注目を集めます。
しかし、それは表向きの顔。その裏では、5人の同じ顔の男がひとりの「世良優人」を演じているという、とてつもない秘密がありました。
かれらはなぜ、世間を欺いてそのようなことをしているのか。その秘密の一端が明かされる第2話です。
作品名:「パーフェクト ヒューマン」
作者:高橋一仁
「パーフェクト ヒューマン」第二話あらすじとネタバレ
非凡な天才「世良優人」が5人いる事実
頭脳、運動能力、くわえて多くの女性たちを魅了するその容姿。世良優人は非の打ち所がない万能さで、世間から騒がれている存在となる。
だが、誰にも知られてはならない「秘密」を彼は隠していた。
それは「世良優人」が実は5人で作り上げた存在だ、ということ。
まったく同じ顔をした5人の男たちが、「世良優人」の自宅の地下室で暮らしていた。
シロ、クロ、モモ、アオ、アカの会話
彼らが唯一、本当の自分をさらけ出せる場所、それが地下室だった。
外では「世良優人」だったが、それぞれにニックネームをつけている。
「シロ」は、思春期真っ只中でこの中で最もまともな感性を持っている男であり、チカンから遠藤一華を助けたのも彼だった。
遠藤一華がシロと勘違いしたのが「クロ」で、ボクシングの試合で勝った、粗暴な男。
「この家に生まれて、一人でイイ子ぶってなんの意味があんだよ?」
クロは変な女に絡まれて助けられたとか言われたのはおまえのせいだろ、とシロを責める。
「アオ」は机に向かって勉強する、いかにもインテリな男で学業を担当しているらしい。
「今更、この人生を降りたところで他に選択肢はない」とシロを諭す。
「そーよ! どーせなら楽しまなきゃ、スター家業」
「モモ」は、ヘアバンドがトレードマークでオネエ言葉で話す、ちょっとチャラけた男だ。
そして5人のとりまとめ役になっているのは、「アカ」であり、今後の「スター家業」について計画を練ることになる。
将来を嘱望された若手スター
北見蓮は幼いころから演劇を始め、22歳になった今ではその甘いマスクと演技力で実力派若手俳優として成功への階段を上りつつあった。
大学ではどんな美女でもよりどりみどりで、女のほうから寄ってくる。CMでブスをお姫様抱っこしてやっただけで、女たちはキャーキャー騒いで喜ぶ。
そしてやっと、長年の夢だった世界に誇る大巨匠と呼ばれる板野マレ監督の新作に主演のオファーがきたのだった。北見蓮は俳優として、まさにどんな望みも思いのままの絶頂期に向かっていた。
世良優人にすべてを奪われる北見蓮
「誰にも負ける気がしねぇよ」
本心からそう思っていた北見蓮だったが、ある時からその自信が崩れ始めた。
CM契約の打ち切りに始まり、映画の前の舞台では閑古鳥。一体、何が起こったのか・・・?
さらには、今まで自分の言いなりになっていた女たちまで「忙しいから!」とドタキャンして彼に見向きもしなくなる。
理由は、最近急に目立ち始めた世良優人、という男のせいだった。
「まぁたお前かあ・・・」
CM契約もとられ、女性ファンたちも世良優人に夢中になり、北見蓮の株はどんどん下がっていく。
「パーフェクト ヒューマン」第二話の感想
世良優人は実は万能の天才ではなかったけれども、個々の実力自体はすごいものです。
世良優人の伝説づくりについて、「そんなのあの人が勝手に言ってるだけじゃん」というシロの言葉から、5人で1人の天才を演じさせている「誰か」の存在を匂わせています。
勉学、スポーツで一流となった彼らのつぎの狙いは「スター家業」で、スターの座を奪うターゲットとして北見蓮が選ばれます。
かなり調子こいてる若手俳優なので、世良優人の力でスターの座を奪われ、転落していってもあまりかわいそうな気がしませんでした(笑)
自分は最高の演技力で女性をうまく騙していると考えていましたが、優人は一枚上手で北見にはとうてい叶う相手ではありません。
今まで半ば見下してきた女性ファンから見放され、焦りだす北見蓮に対して世良優人はさらに容赦なく奪い尽くしていきます。次回へつづく。
第3話ネタバレ