パーフェクトヒューマン(漫画)ネタバレ結末 第5話 高橋一仁
二葉ホールディングスの社長令嬢・栞の命の恩人となって、自宅に招待された世良優人。
嘘と偽りにまみれた出会いだと知らない栞は、すっかり優人に参ってしまいます。今回双葉家に潜入したのは「アオ」と「モモ」のふたり。
彼らの目的は、双葉家で隠されていた娘・紫を解き放つことでした。
「パーフェクト ヒューマン」第5話あらすじとネタバレ
ディナーですっかりお父さんのお気に入りに
世良優人は栞の恩人としてディナーに招かれ、父である二葉ホールディングスの社長・総一郎に政治・経済の会話で盛り上がってすっかり気に入られてしまう。
「栞!でかしたぞ! こんなイイ男はそーいやしない!!」
最初は有名人だかなんか知らんが、どこの誰だかわからん男を認めるわけにはいかない。
栞の相手には、将来双葉家を背負って立たねばならない男がふさわしい、と好意のかけらもなかった総一郎だったが、優人の万能っぷりを褒めちぎる。
双葉家の次女の存在
優人が椅子の後ろに隠していた紙袋には、彼の手料理が入っていた。
それに気づいた栞に、優人は遠慮がちに「すみません。栞さんがこんな名家のお嬢様だと知らず、僕も一品くらいは・・・と」と、美味しそうな煮物を差し出した。
料理人顔負けの美味しさに驚く栞。話の流れから、自分の家は父とふたりきりで、と家族の話をする優人。
「双葉家は4人家族ですか? そちらに素敵なお写真が」
両親と二人の娘たちが写った、家族の肖像を見て尋ねる優人に、総一郎は「次女の紫は留学中で、あちらが気に入ってちっとも帰ってこない」と説明する。
けれど、話の最中に栞が何か思うことありげな暗い表情をしていた。
優人に魅せられる栞
夕食後、栞はピアノ、優人はヴァイオリンを弾いて共演することになった。
栞は3歳からピアノを習ってはいたが、「弾ける」だけで自分に高度な力量がないのはわかっていた。
だから、優人が音楽においてもどれほど高度な演奏ができるのか、しみじみと痛感する。
それなのに、自分は引き立て役に徹して栞の演奏が上手に聞こえるように、とカバーしてくれている。
「なんてすごい人。この人の中には一体どれだけの才能が詰め込まれているんだろう」
もっと世良さんのことを知りたい。
栞の中で膨れ上がる気持ちは、止められないほどになっていた。
お料理を習い、秘密を暴露してしまう
引っ込み思案なお嬢様の栞だったが、勇気をだして「お料理を教えてください!」と優人に頼み「はい、ぜひ!!」と笑顔で彼は答えてくれた。
数日後、早速世良家で優人から料理を習う栞。
「いい? 絶対に沸騰させちゃだめよ」
「あはは、ちょ、なんで世良さん女口調なんですか!?」
料理中、優人は気さくに栞に料理を教えながら、軽い口調で栞を笑わせていた。
まさか私が男の人にこんなに積極的になれるなんて、と栞は自分でも信じられないくらいだった。
優人は、栞の父が「二人とも自慢の娘だ」と自慢していたのは、我が子を愛すればこそだとありのままの家族を愛する栞の父がうらやましいと話す。
だが、それを聞いた途端、栞は急に泣き崩れてしまった。
そんな栞を後ろから優しく抱きしめながら、「悩みがあるなら、僕を信じて話してみませんか」という優人。
栞は、『双葉家が必死に隠していた恥ずべきもの』を優人に打ち明けてしまう。
名門である双葉家の秘密を暴く
優人は「栞さんのそんな顔、僕はもう見たくない」と言葉巧みに誘導し、双葉家の秘密にたどり着いた。
「そこの部屋です」
栞から鍵を渡され、「ひた隠しにされてきた、名門双葉家の秘密」の部屋を開ける。
カーテンを締め切って真っ暗な部屋に、煌々と輝くパソコンの明かり。
その前に座っている、醜く太り荒んだ様子の少女。
カタカタカタカタ、とパソコンに向かって打った言葉は、彼女の病んだ心を表していた。
「紫・・・迎えに来たよ。君の憎しみを解放させるために」
「パーフェクト ヒューマン」第5話の感想
双葉家をターゲットにした理由のひとつは、「名門」であること。そして、もうひとつは「絶対よそに知られてはならない秘密を抱えていること」でした。
優人たちはその秘密を嗅ぎつけて「解放」し、双葉家を陥れるために綿密な計画を練っています。「紫」という、おそらくは双葉家を破滅させるであろう存在を見つけ出しました。
双葉総一郎が『次女は海外留学中』だと言い張り、「どこにいようと自慢の娘」だと言っていたのは表向きのことで、本当は自宅で引きこもり(あるいは監禁されている?)のニートでした。
栞はいかにも「お嬢様」なのに対して、妹である紫はなぜこのような目にあっているのか。優人は紫が閉じ込められた事情をある程度、情報をつかんでいる様子でしたが、彼女を使ってどのような悪事を企んでいるのかまだ不明。
ところで、「アオ」と「モモ」が入れ替わった瞬間がわかりましたでしょうか?
夕食中に「ちょっとお待ち下さい」と下がっていったのがアオで、ヴァイオリンを持って入ってきたのが「モモ」です。
メガネかけてませんよね。あと、雰囲気が少し軽いのでモモなんだなあ、とわかります。天才的な音楽性、お料理上手なモモ。
つぎのお話は双葉家から変わって、「世良優人」の胡散臭さに気づくジャーナリストたちのお話です。
第6話の感想