パーフェクト ヒューマン(漫画)ネタバレ結末 第3話 高橋一仁
5人の「世良優人」たちが狙う「スターの座」でターゲットとなった、将来を嘱望されている若手俳優の北見蓮。CM契約、女性ファンを奪われ、さらに長い間夢だった憧れの大監督の映画出演までも・・・。
その狡猾さ、天才性で着々と計画を進めていくダークヒーロー・「世良優人」の悪の魅力が花開くお話です。
作品名:「パーフェクト ヒューマン」
作者:高橋一仁
「パーフェクト ヒューマン」第三話あらすじとネタバレ
お姫様抱っこでファンをすべてとられる
テレビでは帝大生ボクサーとして話題の世良優人が、北見蓮の舞台会場の前で「お姫様抱っこ500人達成!」とイベントを開き、すっかり北見蓮の影は薄くなってしまう。
テレビCMでも、精悍なボクサーとして映る世良優人は「場外戦では世良優人に軍配!」などともてはやされていた。
ほんの少し前までは、自分がそこにいたはずの「スターの座」。
ツイッターのフォロワーも激減し、ブログも注目を集めてはくれない。
どんどん離れていくファンに、北見蓮は気がおかしくなりそうになっていた。
マネージャーの励ましが支え
自暴自棄になりかけていた北見蓮を支えてくれたのは、マネージャーの鈴木だった。
「私はずっと見てきたもの・・・絶対に大丈夫!」
と励ましてくれる。
最悪の状況でも、最後まで味方になってくれる人がいることを支えに、北見蓮は最後に残された板野マレ監督の映画にすべてをかけようとする。
最後の望みも打ち砕かれる北見蓮
だが、とうとう板野マレ監督のオファーまでダメになった。
板野監督は、世良優人が舞台で「5人の別人格を演じる劇」を見て彼の天才性に打ちのめされ、新作をつくる気力がなくなったので引退するというのだ。
世良優人のせいで、自分の栄光すべてが奪われてしまった北見蓮は「(世良優人は)天才でした」という板野監督の言葉を聞いて、精神が壊れ始める。
「おまえさえ。いなくなれば俺はまた・・・」
夜の公園でランニングをしていた世良優人を待ち伏せ、カナヅチを持って襲いかかるも、あらかじめ張り込んでいた警官に逮捕される。
「タレコミどおりだ」
北見蓮は、最後に信頼していたマネージャーにまで世良優人に取られて裏切られており、彼自身はそれを知ることはなかった。
「パーフェクト ヒューマン」第三話の感想
ダークヒーロー・世良優人は、一片の情けもなく北見蓮を追い詰め、彼から見事に「スターの座」を奪い取りました。
大監督を引退させるために、「一夜漬けの芝居」を演じて見せた世良優人は、「多重人格の物語で、主人公は5人の別人格をもっている」という設定で舞台に立ちます。
それを見て「天才だ!」と思わせてしまったわけですが、演技ではなく本当に「5人の別人格」だったので難なく騙せた、というトリックでした。
「俺はモテモテの実力派俳優」というイケイケだった北見蓮が「ギャハハ!天才ずっるぅーー!神様超ぉー不公平!!」と叫び、優人のせいでだんだん壊れていく姿には、ある種のカタルシスがあります。
事件を利用して、国民的有名人へと近づいていく世良優人ですが、クロが語る「あのクズ人間の息子なんだからよ」という言葉には彼らの背後にあるものが匂わされています。
黒幕は、一体誰なのか・・・。次回へつづく。
第4話感想